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編集後記
丸山 雅一
pp.1054
発行日 1982年9月25日
Published Date 1982/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108832
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症例報告というのは,原著論文や綜説よりもずっとやっかいなものだと思う.文献を調べたらきりがないし,自分の症例が本当に価値があるのかどうか不安にかられながら一文をまとめる作業は辛いものである.限られた紙面のなかで,まず具体的事実を正確に記載すること,この事実に基づいた症例の位置づけに1つの自己主張を託すこと.こういったことを先輩に教えられて,初めての症例報告に挑戦したときのことを思い出す.
本号に掲載されている症例は,これは見てくれ,といった著者の自信作ばかりである.1つ1つの症例は,われわれが日常の診療で悩み立ちどまったときの道しるべの役割を果たしてくれるであろう.個人的な興味としては潰瘍性大腸炎に多発癌を合併した1例を報告した辻仲論文にひかれた.
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