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編集後記
武藤 徹一郎
pp.1040
発行日 1981年9月25日
Published Date 1981/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108205
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小腸腫瘍の特集号をお届けする.小腸腫瘍はその頻度の低さ,診断の困難さなどのために,従来から本気で取り組まれることがほとんどなかった.しかし,胃と大腸の間に存在する消化管中最長の臓器に,いつまでも目を閉じているわけにはいかないので,この辺で一度まとめてみようというのが本号の趣旨の1つである.最近10年間の統計からも明らかなように,かなりの症例が報告されていることがわかる.臨床症状,X線診断をはじめとする主題諸論文は,今後小腸腫瘍の早期診断を目指す際に大いに役立つことと思う.珍らしい症例も興味深く,次号が楽しみである.
それにつけても,相変わらず九州に小腸腫瘍がよく集められているのには感心させられる.頻度が高いというよりは,症例の集積に対する熱意の現れであろう.
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