Japanese
English
今月の主題 潰瘍性大腸炎―最近の趨勢
鼎談
潰瘍性大腸炎―治療を中心に
Panel Discussion―Ulcerative Colitis
白鳥 常男
1
,
土屋 雅春
2
,
白壁 彦夫
3
H. Shirakabe
3
1奈良医大第1外科
2慶応大内科
3順天堂大消化器内科
pp.1030-1039
発行日 1976年8月25日
Published Date 1976/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107386
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司会(白壁) ここ数年間,ulcerative colitis潰瘍性大腸炎―idiopathic proctocolitisの治療に著しい進歩はない,しかし,治療の重点の置き方が固まってきたので,以前よりも患者さんは恩恵は受けている.
今日はその治療の重点の置き方を中心にお話をうかがうということです.型のように食事療法を行なう,出血とか貧血に対しては対処する,輸液,それに電解質は十分に補充する,emotional factorも考慮する,下痢止めを与える,抗生物質,ステロイド,免疫抑制剤を与える,などなどがあります.試みられたというような治療を加えますと,大腸を酸素にさらす,熱する,冷やす,ミネラル・ウォーターを注入する,線維素溶解物質を入れるなどがあったようです.
まじめな治療として,発症の早期に,血管造影のときにステロイドを動脈注射するとか,直腸,S字状結腸領域のものにはステロイド坐薬を与えるというような工夫も行なわれています.
最近,潰瘍性大腸炎をidiopathic proctocolitisという名前に総括されてきております.この点,白鳥先生.
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