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書評「胃腸病へのアプローチ―620のプログラム教程」
崎田 隆夫
1
1筑波大学
pp.409
発行日 1978年3月25日
Published Date 1978/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107255
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スマートな装幀につつまれた多賀須博士著「胃腸病へのアプローチ」を開き,氏独特の明解な文章にひきこまれて,一気に読破してしまった.たしか数年前より消化器病に関し該博な知識の一端をときどき見せておられたのを思い出し,何年もかかって推敲を重ねられて本書が完成したことがよくわかった.その意味で,本書の完成に対し冒頭祝詞を申し上げたい.
近年,消化器病学の進歩は著しく,その知識の修得にも,相当な努力が必要となった.実地臨床の場では勿論のこと,特に広い各分野の勉学を要求される医学生の諸君には,わかり易く,簡にして,要を得た,しかも最新の知識をも収録した書籍を求めるに切なるものがある.本書はそのような希望にまさに答えたものといえよう.単なる問題や解説の羅列ではなく,図解を加えて,必要な基礎的知識を説明し,ついで問題をならべ,解答をそえて,一応各項がまとまっている点が特長といえるが,必要な知識をほぼ抜けなく収録してあり,題名の「胃腸病へのアプローチ」にふさわしい教科書であり,参考書でもあるということである.
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