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書評「新臨床外科学 第2版」
安富 正幸
1
1近畿大学
pp.1143
発行日 1989年10月25日
Published Date 1989/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106587
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「新臨床外科学」(第2版)が上梓された.第1版からみると大幅な変更が加えられている.最近の医学や医療は著しい進歩をとげた.その結果,医学部学生に対する卒前教育や卒後教育の中に盛り込むことが要求される事項は大幅に増加した.教科書でも3年を過ぎればもう内容が古くなると言われるほどである.ところが基本として教えなければならない事項は少しも変わらないのであるから,6年間の医学部教育の限られた時間内にどこまで教えるか,細分化された内容を断片的に教えるのではなく,関連する他科や他領域とをどのように組み立てるのか,ということは医学教育にとって最大の課題である.
もちろん外科教育もこの例にもれないばかりでなく,医学部在籍中の高学年の2年間ほどの間に必須の知識や技術を習得させ,臨床研修と有機的に結びつけるにはどうしたらよいか.これが大きなテーマである.
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