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書評「新臨床外科学」第4版
田林 晄一
1
1東北大学・心臓血管外科
pp.266
発行日 2007年3月25日
Published Date 2007/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101036
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本書は2006年に医学書院から出版された.監修は武藤徹一郎癌研究会有明病院院長と幕内雅敏東京大学大学院教授で,編者を含め158名の分担執筆から成っており,若手外科医の外科的素養を高める目的で企画,執筆された著書である.
内容は外科学を学ぶために必要な基礎的知識(病理学,侵襲と生体反応,輸血,免疫学,代謝栄養学等),創傷に対する救命救急の基本的手技と必要な処置,胸部外科,腹部外科および内視鏡外科に関する基本的手技,そして種々の外科的疾患の病態と治療法から成っている.特に,外科的疾患としては消化管,肝胆膵,脾臓・門脈,イレウス,乳腺,呼吸器,心臓大血管,頭頸部体表,内分泌外科,小児外科に分類され,それぞれの分野の代表的疾患について概念,病理・病態生理,臨床所見,検査所見,診断,治療,予防に関して簡潔明瞭に記載されている.図およびイラストが多く取り入れられ,病態および治療法が一目でわかるように配慮され,特に掲載されているカラー図は明瞭で見やすい.
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