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書評「消化管エコーの診かた・考えかた」
竹内 和男
1
1虎の門病院消化器科
pp.816
発行日 1998年5月25日
Published Date 1998/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103715
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消化管のエコー検査は,最近,静かなブームである.これまで,体外からのエコー検査はもっぱら肝・胆・膵などの実質臓器が対象であったが,現在では虫垂炎・イレウス・炎症性腸疾患など,消化管疾患の診断にも欠かせない存在となっている.腹痛の患者を前にして,エコーで実質臓器しか診断できないのでは-以前はそれでも面目が立ったが-今や不十分であると言えよう.
消化管疾患の検査では何と言っても内視鏡が主役であるが,内視鏡が苦手とする疾患がいくつかある.例えば胃外発育型粘膜下腫瘍や急性虫垂炎,あるいはイレウスや炎症性腸疾患の急性期などである。これらの疾患の診断はむしろエコーの独壇場であり,大いに威力を発揮する.
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