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書評「大腸疾患―その診かたと対策」
岡部 治弥
1
1北里大学
pp.1496
発行日 1977年11月25日
Published Date 1977/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112465
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本書は松永名誉教授が弘前大学における現職時代の昭和25年頃から,その後約四分の一世紀にわたり,当時本邦においては関心の薄かった大腸疾患に焦点をあわせ,教室をあげてコツコツと進めて来た臨床研究を中心としてまとめ大腸に関する最新の知識を盛った綜合的な一書である.
たとえば当時本邦においては稀であるとして興味を全くひかれていなかった潰瘍性大腸炎の研究もその1つであるが,本症は現在難病特定疾患の1つとして本邦でも広く研究されるにいたっている.また現在大腸疾患の診断に不可欠であり広く世界で使用され初めているColonofiberscopeも,その開発は松永教室においてSigmoidoscopeの研究にひきつづいて行なわれたものであり,現在ほぼ完成を見ているその診断技術の確立も,この教室において熱心に研究された成果であることは,またよく知られているところである.
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