特集 消化管悪性リンパ腫1998
主題
Ⅲ.治療
治療方針の決定―stagingの画像診断
高橋 正秀
1
,
小島 寛
2
,
斎田 幸久
2
,
板井 悠二
2
1筑波大学医学専門学群放射線科
2筑波大学医学専門学群血液内科
キーワード:
腹部CT
,
Ann Arbor分類
,
節外臓器浸潤
,
retrocrural space
,
cardiophrenic angle
Keyword:
腹部CT
,
Ann Arbor分類
,
節外臓器浸潤
,
retrocrural space
,
cardiophrenic angle
pp.431-438
発行日 1998年2月26日
Published Date 1998/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103610
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要旨 本稿では,消化管リンパ腫のstagingを行う場合に出発点となる腹部CTを中心として,画像検査のコツや読影上の盲点を解説した.画像によるリンパ節腫大の判定はもっぱらその大きさによって行われているが,sizeのみを基準とした画像診断ではunder stagingは避けられない.腸間膜や横隔膜上など,“小さくともリンパ腫の浸潤を考えたほうが実際的なリンパ節”を知っておく必要がある.一方,リンパ節ばかりに注目していると節外臓器浸潤を見落とすことになる.小腸壁肥厚,肝・腎の小結節,肺内リンパ節,脊柱管内の病変などは特に見過ごされる.身体のどこかにリンパ腫が発見された症例では,他にも病変があるだろうと疑うことがstagingの第一歩である.
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