連載 リスクマネジメントに取り組む②
取り組み方針の決定
清崎 由美子
1
1(医)石心会在宅サービス部門統括
pp.227-231
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100642
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サービス向上を目指して
第1回で述べたとおり,訪問看護ステーションにおいてリスクマネジメントに取り組むことは時代のニーズです。以前に比べると国民の権利意識が断然高まってきていること(賠償意識の変化等)が第一の理由であり,病院における医療事故がクローズアップされてきていることからも明らかです。それが訪問看護や介護現場の事故にも波及しつつあることは,訪問看護ステーションの管理者ならば誰でも実感としてあるのではないでしょうか。
特に在宅においては,介護保険制度の導入によって措置制度から契約制度に変わり,サービスを受けることが権利として定着してきたことや,介護保険料と1割の自己負担がより権利意識を高揚させていると言えます。その権利意識が,これまで潜在化していた苦情や不満,ひいては介護事故を顕在化させてきているのは事実であり,苦情申し立ての第1位は「管理者の態度」,2位「サービスの質」,3位「従事者の態度」と聞いています。
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