特集 消化管悪性リンパ腫1998
主題
Ⅲ.治療
消化管悪性リンパ腫の外科治療の予後
渡辺 美智夫
1
,
陳 利生
1
,
今井 美和
1
,
高橋 豊
1
,
磨伊 正義
1
1金沢大学がん研究所外科
キーワード:
消化管悪性リンパ腫
,
外科治療
,
予後
Keyword:
消化管悪性リンパ腫
,
外科治療
,
予後
pp.439-445
発行日 1998年2月26日
Published Date 1998/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103611
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要旨 消化管悪性リンパ腫は,近年,診断能の向上とともに増加しつつある疾患である.しかし,その絶対数が少ないため,治療方針についてはいまだ統一した見解が得られていない.わが国では,外科的治療がその主体を成してきている.今回,この外科的治療について予後の面から検討した.胃については,リンパ節転移がなく,漿膜浸潤陰性症例では,手術単独でも治癒可能である.腸についても,リンパ節転移が予後を左右するが,手術成績は決して良好ではない.したがって,たとえ外科的治療によって根治が得られても,症例によっては,補助療法が必要となる.また,今後の検討によっては,外科治療の占める位置付けも変わる可能性もある.
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