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書評「がんの告知―患者の尊厳と医師の義務」
末舛 惠一
1
1済生会中央病院
pp.1488
発行日 2001年11月25日
Published Date 2001/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103359
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がんの臨床,がん末期の臨床に長く携わってきた私でも,この本を読み始めると,引き入られて全部読んでしまうような所があります.たくさんの大切なことが書いてあります.私よりはるかに若い昭和43年卒の“四三会”の医師たちが,パッションとエネルギーを注入して本書を書いているからだと思うのです.
読み始めて最後まで,それこそ一気呵成に読了しました.人が重い病を得て,医療者,家族に囲まれて,そこで苦しみ,悩み,考える魂がリアルに描かれます.あの世に行ってから“皆さんありがとうと思っているか”,“でもやはり…”と思っているか,です.読みながら,書評を書くのを忘れてしまうほど,心を打たれ,自分として苦吟する所もありました.
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