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編集後記
小山 恒男
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1佐久総合病院胃腸科
pp.1569
発行日 2010年8月25日
Published Date 2010/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102015
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胃と腸第45巻第9号「食道表在癌の深達度診断」の企画を門馬久美子,九嶋亮治とともに担当した.近年,診断用機器の改良はめざましく,内視鏡領域では通常内視鏡の解像度が向上したのみならず,NBI(narrow band imaging),FICE(flexible spectral-imaging color enhancement)に代表されるimage-enhanced endoscopyの開発や拡大内視鏡の普及により,さらに詳細な観察が可能となった.さらには,超・拡大内視鏡が開発され,内視鏡診断は細胞レベルに迫りつつある.一方,食道X線造影領域でもフラットパネルやDR(digital radiography)の登場によって精度も向上した.従来の食道癌深達度診断は通常内視鏡,超音波内視鏡,食道X線造影にて施行されてきたが,これらの画像診断技術の向上にて,食道癌の深達度診断能は向上したのであろうか.特に,臨床的に重要な意味をもつ深達度T1a-EP/LPMとT1a-MM/T1b-SM1を鑑別することができるのか.これを明らかにすることが本号の目的であった.
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