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編集後記
小山 恒男
1
1佐久総合病院胃腸科
pp.965
発行日 2011年5月25日
Published Date 2011/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102264
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「胃腫瘍の拡大内視鏡診断」という企画を静岡がんセンターの小野,国立がん研究センターの九嶋,佐久総合病院の小山の3名で企画した.近年,NBI(narrow band imaging),FICE(flexible spectral imaging color enhancement)に代表されるIEE(image enhanced endoscopy)が開発普及し,胃腫瘍に対する拡大内視鏡診断が普及しつつある.しかし,拡大内視鏡から得られる情報はあまりに複雑かつ膨大であり,拡大内視鏡を初めてみた初学者は一体何が見えているのか,理解することができない.どの所見が何を意味しているのか.つまり,“何を見ているのか”がわからないからである.
本号の序説「拡大内視鏡で何を見ているのか」で榊は“内視鏡画像として得られた所見が何を示しているのか,最初に本質を見極めた診断体系を作る必要がある”と述べている.30年以上前に,拡大内視鏡による胃粘膜観察および拡大内視鏡による診断体系確立へひとり立ち向かった先達から厳しく,しかし明確な指針をいただいた.
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