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編集後記
小山 恒男
pp.120
発行日 2008年1月25日
Published Date 2008/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101265
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胃癌治療の第一選択は転移の有無にかかわらず開腹手術であった.1980年代にEMRが開発され,1cm程度の小さな粘膜内癌であれば内視鏡的に切除できるようになった.しかし,1回に切除される面積が小さく,一括切除には限界があった.1990年代の後半にESDが開発され,2000年には手技が安定した.この結果,病変径や占居部位にかかわらず,正確な一括切除が可能となり,ESDの適応は徐々に拡大されてきた.しかし,どこまで適応拡大できるのか?
本主題ではESD適応拡大の是非を病理と臨床の立場から再検討した.病理は大変であった.リンパ節転移の危険因子を再検討するため,外科切除材料を用いて全例にD2-40染色を施行しリンパ管侵襲をより客観的に再評価した.また,粘液形質を明らかにするために,各種免疫染色を施行していただいた.
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