今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫疾患のトピックス
シクロスポリンと炎症性腸疾患
上野 文昭
1
1東海大学大磯病院内科
pp.554-556
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910208
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ポイント
●シクロスポリンはTリンパ球由来の細胞性免疫を選択的に抑制する薬剤である.
●臓器移植における免疫抑制剤としての成功と,その速効性から,シクロスポリンは炎症性腸疾患の新しい治療薬として期待が持たれてきた.
●現在までの臨床データからは,他の薬剤に抗抵性の劇症型潰瘍性大腸炎や,ステロイド抵抗性の活動期Crohn病,Crohn病による瘻孔の早期治療に有用性が見いだせる.
●炎症性腸疾患の他の病態に対する有用性の検討は今後の課題である.
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