増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗サイログロブリン抗体
玉置 治夫
1
,
網野 信行
1
1大阪大学医学部臨床検査診断学
pp.615-617
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909962
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検査の目的・意義
サイログロブリン(Tg)は,分子量66万の可溶性糖蛋白で,甲状腺濾胞コロイドの主成分であるが,隔絶された抗原というわけでもなく,正常血清中にも存在する.このTgに対する自己抗体は,自己免疫性甲状腺炎の存在と関連があると考えられており,したがって,その測定は自己免疫性甲状腺疾患の診断に有用と考えられている1).
抗体の測定法としては,最も古典的には,沈降法で測定されてきたが,その後,受身凝集反応法(TGHA:thyroglobulin hemagglutination test),RIA法,EIA法(ELISA法),プラーク形成法などの方法が開発されてきた.現在,日常臨床検査としては,受身凝集反応が最も普及して用いられている.
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