臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅶ.免疫血清検査
63.抗サイログロブリン抗体,抗マイクロゾーム抗体
網野 信行
1
,
玉置 治夫
1
Nobuyuki Amino
1
,
Haruo Tamaoki
1
1大阪大学医学部・臨床検査診断学
pp.2242-2243
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219384
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甲状腺に対する自己抗体測定に関して,現在わが国では日常検査としてタンニン酸処理赤血球凝集反応を用いて,サイログロブリン抗体とマイクロゾーム抗体が測定されている.とくに後者はわが国で開発された方法であり,自己免疫性甲状腺疾患の診断にきわめて有用である.従来より,タンニン酸処理赤血球によって測定される抗サイログロブリン抗体は,tanned red cellの略からTRC抗体として親しまれてきたが,マイクロゾームテストもTRC法であり,筆者らは前者をTGHA,後者をMCHAと略しており1),現在,国際的略号として定着している.最近,赤血球の代わりに人工的粒子が開発されたが,測定結果は赤血球凝集法と変わらない.
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