増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
感染症関連検査
その他の微生物の抗原・抗体検査
カンジダ抗原・抗体
多田 尚人
1
,
網野 信行
1
1大阪大学医学部臨床検査診断学
pp.592-593
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909952
- 有料閲覧
- 文献概要
検査の目的・意義
深在性真菌症(カンジダ症,アスペルギルス症,クリプトコッカス症)は,日和見感染症として増加している疾患である.その診断には検体からの真菌の検出が重要であるが,必ずしもその検出率は高くなく,また培養に時間を要することも多い.そこで,血清学的な診断法が感度および迅速性の点から注目されてきている.カンジダ症の血清学的診断には,抗体を検出する方法と抗原またはカンジダ由来の代謝産物を測定する方法がある.カンジダは口腔や皮膚に常在するため,健常者でも自然抗体が存在することがあるので,診断的意義に問題があり,抗原またはカンジダ由来の代謝産物を測定する方法が主流となってきている.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.