増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
感染症関連検査
その他の微生物の抗原・抗体検査
ツツガムシ病抗体/Weil-Felix反応
橘 宣祥
1
1大分県衛生環境研究センター
pp.590-591
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909951
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検査の目的・意義
ツツガムシ病抗体は,ツツガムシ病の病原体Rickettsia tsutsugamushi(R tSutsugamushi)に対する患者血清中の特異抗体で,その検出は診断確定に必須である.Weil-Felix反応は特異反応ではなく,確定診断の目的には用いられない.
ツツガムシ病は北海道を除く全国各地で,主に秋から初冬にかけて発生する(東北地方では春から初夏にかけても発生する)急性熱性感染症である.臨床症状は38〜39℃の発熱,全身の発疹,ツツガムシが刺した部に生じる刺し口などが特徴であるが,確定診断にはR tsutsugamushiないしそのDNAの検出,または血清抗体の証明が必要である.
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