増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
内分泌学的検査
その他のホルモン
cAMP(環状アデノシン一リン酸)
竹田 秀
1
,
松本 俊夫
1
1東京大学医学部第4内科(分院)
pp.428-429
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909886
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検査の目的・意義
cAMPは,多くのペプチドホルモンの細胞内情報伝達にかかわる二次メッセンジャーとして,重要な役割を担っている.腎尿細管に作用し,細胞内cAMPを上昇させるホルモンとしては,副甲状腺ホルモン(PTH),グルカゴン,カテコールアミン,抗利尿ホルモンなどがあげられる.このうちPTHは,近位および遠位尿細管細胞に作用し,cAMP産生を高めると同時に尿中排泄も増加させる.
一方,他のホルモンは尿細管細胞内cAMP濃度を上昇させるが,尿中排泄はほとんど増加させない.しかし,多くのホルモンが血中cAMP濃度を増加させる.
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