増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
血液生化学検査
糖質および関連物質
グルコース
豊田 隆謙
1
1東北大学医学部第3内科
pp.130-131
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909779
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検査の目的・意義
血液中グルコースは血糖として測定される.尿細管の糖閾値を越えると尿糖が排泄され陽性になる.この測定法は高血糖または低血糖疾患の診断に用いられる.血糖調節は主として内分泌ホルモンによって行われる.血糖を低下させるホルモンは膵β細胞で合成されるインスリンである.インスリンが不足すると高血糖になり,過剰なら低血糖になる.また,インスリンの拮抗ホルモンには膵α細胞で合成されるグルカゴン,副腎で合成されるコチゾール,カテコールアミンなどがある.拮抗ホルモンが過剰なら高血糖になり,不足すると低血糖になる.高血糖を示す疾患は糖尿病である.低血糖を示す代表的疾患はインスリノーマ,脳下垂体不全症である.
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