特集 生命科学のNew Key Word
11.薬理/生理
グルコース毒性
石川 智久
1
Tomohisa Ishikawa
1
1静岡県立大学薬学部薬理学教室
pp.528-529
発行日 2004年10月15日
Published Date 2004/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100636
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高血糖の状態が長期間続くと,インスリン生合成の低下を伴う膵β細胞機能障害および膵β細胞数の減少が徐々に誘発され,インスリン分泌が低下して,さらなる高血糖を導くという悪循環に陥る。こうした現象をグルコース毒性(glucose toxicity)と呼び,2型糖尿病(overt diabetes)発症の主因と考えられている。グルコース毒性の分子機構の全容は未だ明らかではないものの,最近,グルコース毒性に酸化ストレスが深く関与していることを示唆する証拠が集積しつつある。
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