検査
検査データをどう読むか
露岡 清隆
1
,
神奈木 玲児
1
1京都大学医学部・臨床検査医学
pp.550-554
発行日 1991年3月10日
Published Date 1991/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909634
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例:K. S.,68歳,男性.主訴:食欲不振,全身倦怠感.家族歴:父,心不全,母,心筋梗塞,姉,肺結核,脳梗塞.既往歴:昭和48年,胃潰瘍,昭和56年より狭心症.現病歴:昭和56年秋より狭心症の診断のもとに,近医で通院加療を受けていた.昭和62年12月,狭心症発作のため,同院入院.入院時,貧血を指摘され,合計1,600mlの輸血を受ける.その後,軽快退院した.昭和63年3月28日同様の狭心症発作のため,同院入院.再度貧血を指摘され,1,600mlの輸血を受ける.4月末頃より,全身倦怠感,食欲不振,黄疸,肝機能異常出現.精査,治療目的で,5月10日本院転院となる.飲酒歴(-).入院時現症:身長159.0cm,体重49.0kg,体温36.4℃,心拍:74/分,整,血圧:114/60,意識:清明,皮膚:土色の色素沈着および著明な黄疸,眼球結膜:著明な黄疸,前胸部:クモ状血管腫あり,四肢:手掌紅斑あり,バチ状指あり,下腿浮腫なし,表在リンパ節:触知せず,心肺:異常なし,腹部:肝を8cm触知,辺縁鈍,硬く,圧痛あり.脾:触知せず,腹水なし,直腸診にて痔核あり.神経学的に特記事項なし.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.