今月の主題 ウイルス肝炎1990
ウイルス肝炎の特殊治療
ウイルス肝炎に対する一般薬物療法の適応と限界
松嶋 喬
1
1北海道大学医学部・第3内科
pp.1534-1536
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909581
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ウイルスに起因する慢性肝炎への治療体系は,今後,インターフェロン(IFN)をはじめとする,いわゆる抗ウイルス剤を第1選択薬として,これに一般薬物療法が併用されてゆくものと思われる.すなわち,IFNなどの抗ウイルス療法のみでは,ウイルス起因性の慢性肝疾患の鎮静化は不可能で,例えば抗ウイルス療法に抵抗する症例,または病態が存在することは日常経験することであり,また副作用のために抗ウイルス剤の使用量および対象疾患にも当然制限が加えられ,いわゆる一般薬物療法による治療が必要となる.本稿では,B型およびC型慢性肝炎に対する一般薬物療法の実際について,筆者らの経験した症例を提示しながら述べてみることにしたい.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.