今月の主題 ウイルス肝炎1990
臨床状況に応じたウイルス肝炎の予防
輸血後肝炎をどのように予防するか
片山 透
1
1国立療養所東京病院
pp.1530-1532
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909579
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●現在までに行われた輸血後肝炎予防対策
我が国における輸血は,第二次世界大戦直後までの「枕もと輸血」は別として,1951年以降のことである.そして間もなく血清肝炎の多発を招くこととなった.その頃の血清肝炎患者の中に,最近になって肝硬変,肝癌に進展して苦しんでいる人が数多い.
その後,輸血後肝炎の予防法としては4つの対策が採られてきた.最初は,1964年に決められた献血推進,次は1972年からの献血に対するHBs抗原プレチェック,第3は昨年暮からのanti-HCVプレチェックであるが,同時に併せてanti-HBcも調べるようになった.
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