特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略
ウイルス肝炎に対する代替・補助療法
ウイルス肝炎症例に対する肝移植—その適応と課題
河地 茂行
1
,
篠田 昌宏
2
,
島津 元秀
1
1東京医科大学八王子医療センター消化器外科・移植外科
2慶應義塾大学医学部一般・消化器外科
pp.344-348
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223122
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ポイント
●ウイルス性肝硬変は肝細胞癌合併も含めて,わが国における肝移植適応疾患の最多を占める疾患である.
●肝移植後のB型肝炎再発に関しては,核酸アナログ製剤と抗HB免疫グロブリン(HBIG)使用により予防可能である.
●肝移植後のC型肝炎再発に対する治療は不十分で,移植後長期成績も他疾患に比して不良である.
●プロテアーゼインヒビターを含む3剤併用治療の有効性が肝移植後のHCV再発肝炎においても示されており,今後の症例蓄積が待たれる.
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