Japanese
English
臨床研究
開心術における輸血後肝炎の予防対策
Prevention of post-transfusion hepatitis in open heart surgery
青木 啓一
1
,
小浜 正博
1
,
高梨 秀一郎
1
,
古田 昭一
1
,
大塚 徹
2
Keiichi AOKI
1
1心臓血管研究所付属病院外科
2心臓血管研究所付属病院ME部
pp.493-496
発行日 1990年4月20日
Published Date 1990/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900080
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はじめに
心臓・血管手術における輸血後肝炎の発生率は決して低くないという中島ら1)の報告や,劇症肝炎で心房中隔欠損症手術症例を失ったという坂本ら2)の報告にもあるように,開心術における輸血については末だ問題がある3).
本院では,輸血後肝炎予防を目的として,1986年12月外科開設以来,1989年3月まで,開心術全例に術中回収血輸血,同種成分輸血(原則として400ml採血分を使用)を行ってきた.1987年10月より同種輸血症例に免疫グロブリン製剤の投与(輸血当日よりヴェノグロブリン-Ⅰ®を3日連続で5g/日,静注)を開始,1988年3月より術後回収血輸血,同年6月より術前自己血採血も開始した.今回,1987年9月までを前期,10月以降を後期として輸血後肝炎について検討したので報告する.
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