CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・15
共感を表現することの苦手な医学生
箕輪 良行
1
,
柏井 昭良
2
,
竹中 直美
3
1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2
2自治医科大学看護短期大学
3日鋼記念病院医学情報部
pp.562-563
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909289
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症例 日中独居で夜眠れないやもめの年寄
69歳,男性.夜眠れないと訴えて受診したマツダさん.3年ほど前から不眠で近医にかかり,降圧剤とともに睡眠剤を服薬している.1回に4錠飲んでも眠れず,2週間分の睡眠剤は3日でなくなり,薬局で市販薬を購入する.
「この1週間,夜まったく眠れなくて,昼はフラフラして,立って歩いても倒れそうになる」
歯切れの悪い話し方で,うつむいて眠そうな表情のマツダさんは,妻を4年前に脳卒中で失い,本人も3年前に胃癌の手術をしている.現在,2人の息子と3人暮らしである.臨床実習で外来初診を担当したTさんは,マツダさんの日中の生活について尋ねた.
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