CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・9
有効で安全な治療を患者さんが拒否したとき
箕輪 良行
1
,
柏井 昭良
2
,
竹中 直美
3
1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2
2自治医科大学看護短期大学
3日鋼記念病院医学情報部
pp.1864-1865
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904712
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症例 血管造影検査を拒否した脳幹梗塞例
63歳,女性.動揺感と頭重感で受診.タナベさんは写真館の主人で,入学など慶事の記念撮影で忙しい合間にやってきた.1週間ほど続く症状は,はじめ嘔気もみられた.血圧は160/110,左上肢の協調運動障害,知覚異常を軽度に認めた.歩行,運動,反射,脳神経に異常はなかった.CTは正常で,とりあえず,放置されていた高血圧の治療を開始した.3週間後に撮ったMRIで右脳幹梗塞と診断して,抗血小板剤を投与した.このとき約5mm大の脳動脈瘤(rMCA)を発見した.
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