演習 腹部CTの読みかた・8
黄疸を呈した67歳の男性
斎藤 拓郎
1
,
岩田 美郎
1
1東海大学医学部放射線科
pp.553-561
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909288
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Case
67歳,男性.主訴:黄疸
3ヵ月前より上腹部痛,全身倦怠感を自覚していた.1週間前より身体の黄染に気付き近医を受診.腹部超音波検査で膵頭部に異状を指摘され,当院紹介となった.当院受診時,皮膚の黄染は著明で眼球結膜にも黄疸を認めた.臍上部正中に固い腫瘤を触知したが,特に圧痛はなかった.
臨床検査データでは,GOT 198U/l,GPT 429U/l,総ビリルビン 21.0mg/dl,直接ビリルビン 14.8mg/dl,ALP 851U/l,アミラーゼ 146U/l,CRP 0.26mg/dl,WBC 7600/ulと異常が認められた.腫瘍マーカーは,CA19-9が1,103U/mlと高値を示していた.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.