増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用
神経・筋疾患薬
抗痴呆薬(アリセプト)
橋本 衛
1
,
森 悦朗
1
1兵庫県立姫路循環器病センター高齢者脳機能治療室
pp.278-280
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909040
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適応
アリセプト®(塩酸ドネペジル)は軽度および中等度のAlzheimer型痴呆に対して,認知機能や行動異常の改善ならびに痴呆症状の進行抑制効果をもつ.1日1回3mgから開始し,1〜2週後に5mgに増量する.重度のAlzheimer型痴呆に適応はなく,またAlzheimer型痴呆の病理そのものの進行を抑制するという成績も得られていない.
現時点では,Alzheimer型痴呆以外の痴呆性疾患に適応はないが,最近,Lewy小体を伴う痴呆や血管性痴呆に対する有効性を確認した研究がいくつか報告されており,将来的に適応拡大される可能性はある.
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