巻頭言
いま,抗痴呆薬の開発に必要なもの
三好 功峰
1
1兵庫医科大学精神神経科
pp.490-491
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204508
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近年,高齢化社会となったためか,老年期の痴呆の患者を診察する機会が急増している。それに伴って,筆者の勤務する兵庫医科大学外来でも,最近では,アルツハイマー型老年痴呆の最も初期の段階で診察する機会も多くなっている。
治療を開始するのは,当然,初期からのほうが良いと思われるので,早期診断が必要であろう。アルツハイマー型老年痴呆は,きわめて徐々に臨床症状が明らかになる,といった発病の仕方が多いから,最も初期の段階での診断を確定するのは容易ではない。それでも近年,CT,MRIなどにより,それが可能になりつつある。
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