増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用
循環器薬
Ia群抗不整脈薬(アミサリン,リスモダン,シベノール)
大田 恵子
1
,
大江 透
1
1岡山大学大学院医歯学総合研究科循環器内科
pp.68-69
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908950
- 有料閲覧
- 文献概要
Ia群抗不整脈薬はNaチャネル遮断作用が主であるが,一部Kチャネル遮断作用も有するので,活動電位持続時間を延長させる.このIa群薬に共通する重大な副作用は催不整脈作用である.そのなかで特に重要なのは,QT延長に伴う多形性心室頻拍(torsades de pointes:TdP)である(図1).特にQT延長をきたすような薬剤との併用や,低K血症などの電解質異常を有する場合は十分な注意が必要である.また伝導遅延に伴う心室頻拍が起こることがある.これらはそれぞれ不応期の延長・伝導抑制が問題となるため,QTc・QRS幅に注意する.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.