増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
骨・軟部
各論
肘関節
杉本 英治
1
1昭和大学医学部附属藤が丘病院放射線科
pp.360-365
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908416
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正常解剖(図1)
骨軟骨
肘関節は,腕尺関節(ulnotrochlear joint),腕頭関節(radiocapitellar joint),上橈尺関節(prox—imal radioulnar joint)の3つの関節により構成される関節である.尺骨近位端は,肘頭(ole—cranon)と鉤状突起(coracoid process)により,滑車切痕(trochlear notch)が形成される.滑車切痕の関節軟骨は,95%の症例で中央部が欠損し,tro—chanter grooveを形成するが,これを軟骨病変と誤ってはならない(図2).また,この溝に遊離体が陥入することがある.上腕骨小頭のpseudodefectは,外側上顆と小頭との境界が軟骨の欠損様に見えるもので,横断像と冠状断像で出現する(図3).
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