増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
脳脊髄
各論
視床・松果体
石亀 慶一
1
,
大久保 敏之
2
,
荒木 力
2
1山梨県立中央病院放射線診断科
2山梨医科大学放射線科
pp.46-50
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908357
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はじめに
視床および松果体は,間脳に分類される頭蓋内構造である.
視床は解剖学的にも機能的にも,別個の多数の細胞群や核からなる1).その機能的および解剖学的分類として,①特異的な知覚伝導系を受容し,対応する大脳皮質の一次感覚野に投射する感覚中継核(後腹側核,内側膝状体,外側膝状体),②小脳視床線維および淡蒼球内側部からの線維を受容し,中心前運動皮質に投射する二次中継核(中間腹側核,前腹側核),③乳頭体視床路を受容し,弓隆回に投射する複合前核,④連合皮質に広く投射する連合系(背内側核,視床枕を含む外側核),⑤中心・層内核または“非特異的”核(中心正中核,外側中心核,中心傍核,結合核),に分けられる.松果体は,内分泌機能を有する構造であり,視床上部構造の一部である.
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