増刊号 臨床医のための最新エコー法
エコー法の実践—心エコー法(心筋症)
拡張型心筋症と心筋炎
千田 彰一
1
,
近藤 功
2
,
水重 克文
2
1香川医科大学総合診療部
2香川医科大学第2内科
pp.190-196
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907730
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拡張型心筋症
拡張型心筋症は,心室の拡大および収縮不全を呈する原因不明の疾患である.肥大型心筋症が進行して,やがて拡張型心筋症類似の病態を呈するに至る拡張相肥大型心筋症も,しばしば認められる.近年,動物実験による分子生物学的研究が進み,拡張型心筋症の遺伝子異常が報告されてきている.また,治療に関しても,以前までは左室収縮能が低下した心不全病態には禁忌であったβ遮断薬が,今では拡張型心筋症の予後を著しく改善することが証明され,病態の解明とともに治療法も大きく変わってきている.本稿では,拡張型心筋症の心エコー図について,最近のEBMにちなんだ動向を含めて概説する.
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