今月の主題 血栓症と抗血栓薬
血栓症の基礎—最近の研究の進歩
組織因子と血栓形成
加藤 久雄
1
1国立循環器病センター研究所
pp.693-696
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907446
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●組織因子は細胞膜表面に存在する膜蛋白質である.
●組織因子の細胞外領域に血漿中のⅦ因子あるいはⅦa因子が結合することにより血栓生成反応が開始される.
●組織因子遺伝子の発現は種々の因子により制御され,また組織因子活性は血漿中のプロテアーゼインヒビター(TFPI)により阻害される.
●組織因子は血栓形成反応だけでなく,細胞内の情報伝達系の活性化反応にも関与し,血管新生や炎症,ガンの転移などにも関与している.
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