増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
消化器疾患
食道胃静脈瘤破裂
里 雅博
1
,
於保 和彦
1
,
豊永 純
2
1久留米大学医学部第2内科
2久留米大学消化器病センター
pp.304-306
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907143
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ポイント
●食道胃静脈瘤破裂の治療は他の消化管出血の治療と異なり,止血の完了が治療の終了ではなく,静脈瘤の完全消失をもって治療終了とする.
●基礎疾患に肝硬変症をはじめとする門脈圧亢進症を有する.
●門脈腫瘍塞栓を有する肝癌合併例,pipe line varix1)は止血に難渋する.
●病態を十分に把握したうえでの迅速,正確な診断かつ治療が望まれ,発症から止血までの時間が予後に直結している.
●内視鏡的治療が第一選択である.これには内視鏡的硬化療法(EIS)と内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)がある.
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