増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
循環器疾患
心タンポナーデ
原田 昌彦
1
1東邦大学大橋病院第3内科
pp.256-259
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907120
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ポイント
●心膜液の貯留速度が血行動態の悪化に大きく影響する.
●急性の原因としては,急性心筋梗塞,急性大動脈解離,心臓カテーテル検査,急性心膜炎などがある.
●臨床所見は,頻脈,頻呼吸,静脈圧上昇,奇脈,血圧低下,ショックなどである.
●診断は,心エコーによる心膜液貯留に伴った右房,右室の虚脱が重要な所見である.
●治療の基本は,心膜穿刺あるいは心膜切開により心膜液を排除し,心膜腔内圧の減少を図ることである.
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