増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
神経疾患
脳出血
伊佐 勝憲
1
,
木村 和美
1
,
峰松 一夫
1
1国立循環器病センター内科脳血管部門
pp.214-216
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907106
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ポイント
●脳出血は脳梗塞と比較して急性期死亡率が高く,生存者の多くは何らかの神経脱落症状を残すことが多い.
●発症して5〜6時間以内は血腫が拡大し,神経症候が増悪する場合がある.
●脳梗塞や糖尿病の既往,肝機能障害,CT上のいびつな血腫,抗凝固薬を内服している患者では血腫が拡大しやすく,注意を要する.
●皮質下出血は被殻出血と比較し浮腫が強い.
●神経症候を観察しながら,必要に応じてCT検査を再検する.
●収縮期血圧が200mmHgを超える場合は,20%程度の降圧を行う.
●小脳出血を除き,脳出血の手術適応は未確立である.
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