増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた
MRIで何がわかるか
頭部
脳出血
日向野 修一
1
,
高橋 昭喜
1
,
栗原 紀子
1
1東北大学医学部放射線科
pp.103-109
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904764
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近年のMRIの普及と撮像時間の短縮により,急性期の脳血管障害患者にもMRIが適用される機会が多くなってきた.一般に,発症直後の脳出血やくも膜下出血では,MRIは診断特異性に劣り,CTが第一選択と考えられるが,付随する病変の診断や亜急性期〜慢性期の脳出血ではMRIの有用度が高い.また,脳腫瘍など他の病変に出血性変化を合併することも少なくなく,MRIにおける出血の所見を知ることは重要である.脳出血のMRI所見は非常に複雑であるが,これを理解することはMRIの信号パターンを理解するうえでも役立つ.ここでは,脳出血のMRI所見の経時変化をその理論的背景に触れつつ解説し,脳出血におけるCT,MRIの役割について考えてみたい.
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