今月の主題 カルシウム・骨代謝異常症と骨粗鬆症
くる病・骨軟化症
低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病
長谷川 行洋
1
1東京都立清瀬小児病院内分泌代謝科
pp.1033-1037
発行日 1998年6月10日
Published Date 1998/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906846
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ポイント
●Hypophosphatemic vitamin-D resistant rickets(低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病,以下X連鎖性低リン血性くる病)はX染色体優性の遺伝形式をとり,Xp22.1〜22.2に存在するPEX遺伝子の変異により引き起こされる疾患である.
●1万〜2万人に1人と考えられている.歩行開始後のO脚でみつかることが多い.
●病態としては,PEX遺伝子の異常により引き起こされる尿中リン排泄増加,ビタミンD代謝障害を特徴とするが,その詳細は不明である.
●検査所見としては尿中リン排泄増加による低リン血症,くる病に伴う血中アルカリフォスファターゼ(ALP)値高値,X線上の所見を認める.治療には病態を考え,リン・ビタミンD投与が行われることが多い.
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