増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
腫瘍マーカー
消化器系
KMO 1
神垣 隆
1
,
黒田 嘉和
1
1神戸大学医学部第1外科
pp.654-655
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906514
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
KMO1は,ヒト大腸癌株化細胞COLO 201を免疫原としてハイブリドーマ法で作製されたモノクローナル抗体により認識されるI型癌関連糖鎖抗原である.KMO 1抗原は,CA19-9抗原であるシアル化Lewis a(Lea)と,それより分子量が大きい2つの糖鎖よりなる長鎖シアル化Leaと考えられている1).KMO 1抗原決定基はCA19-9に近似しており,膵癌あるいは胆嚢・胆管癌などの胆道癌において高い陽性率を示す.一方,CA19-9と異なり肝癌においても高い陽性率を示し,α-フェトプロテイン(AFP)と明らかな交叉性を認めずAFP陰性例において陽性を示すことがある.
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