今月の主題 下痢と便秘
便秘の特殊病態—病態,診断から治療まで
直腸粘膜脱症候群・宿便性潰瘍
小林 文徳
1
,
板倉 勝
1
,
松崎 松平
2
1東海大学東京病院消化器肝臓病センター内科
2東海大学医学部消化器内科1
pp.1514-1516
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906188
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●比較的若年で下血を主訴に来院する患者では,MPSも念頭に置いて,排便時のいきみの習慣がないかなど,詳細な問診が重要である.
●宿便潰瘍は,高齢者で脳血管障害や手術後など,長期臥床を強いられる状態で発症する可能性が高く,食事療法や緩下剤などで便通をコントロールする.
●MPSも宿便潰瘍も内科治療が原則で,宿便潰瘍からの出血に対しては,ヒートプローブによる内視鏡的な止血治療が有効である.
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