増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
循環器疾患治療薬
血管拡張薬
カリクレイン(吉富—バイエル)
江藤 浩之
1
,
一色 高明
1
1帝京大学医学部第2内科
pp.82
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905445
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臨床薬理
●作用機序:ドイツバイエル社が開発した動物膵から抽出精製された組織カリクレインで,酵素作用により血液中α2—グロブリン分画に属するキニノゲンを分解し,低分子の活性ペプチドであるキニン(ブラジキニン,カリジン)を遊離する.キニンは末梢血管拡張ならびに微小循環速度の亢進によって血流増加作用(マイルドな抗圧作用)があり,組織代謝を改善する.主な作用部位は脳や四肢の末梢血管で,特に脳の血管床に選択性が強い.
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