Japanese
English
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泌尿器疾患とカリクレイン
EFFECT OF KALLIKREIN ON UROLOGICAL AREA
井上 光昭
1
Teruaki INOUE
1
1久留米大学医学部泌尿器科学教室
1Dept. of Urology, Kurume University, School of Medicine
pp.251-255
発行日 1960年3月1日
Published Date 1960/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202783
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I.緒言
外科医の大家であり近年,腎,腎盂,尿路等の泌尿器科手術における業績を多々挙げつつあるEmil Karl Frey (ミユンヘン大学教授)は既に1926年に,生体内に於て循環系の調節を司る物質の存在についての研究を開始し,尿中よりその本体であるKallikrein (独乙名Padutin)を分離することに成功した。この物質は血管拡張物質で細動脈及び毛細血管の拡張を来たすものだが,この拡張現象は心臓冠状血管及び,脳,横紋筋,皮膚等における小血管に選択的に起るとされている。
本剤は外科系疾患に於ても用いられてはいるが,主として内科医により種々使用され,その報告も多数みるところであるが,これを泌尿器科領域に使用した報告は本邦では稲田,その他等によりなされているがその他にはあまり多く見出し得ないようである。
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