今月の主題 内科医のためのInterventional Radiology
血管系のInterventional Radiology
動脈塞栓術
肝細胞癌に対する動脈塞栓術(TAE)—進行肝細胞癌に対する動脈塞栓術
東原 秀行
1
,
岡崎 正敏
1
,
竹吉 正文
1
1福岡大学医学部放射線医学
pp.1114-1117
発行日 1996年6月10日
Published Date 1996/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905142
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ポイント
●肝動脈化学塞栓術(TAE)は進行肝細胞癌(HCC)の集学的治療の中心的役割を果たす.門脈内腫瘍塞栓(PVTT)を有する症例でも長期生存可能なものが存在する.
●HCCに対するTAEの適応は,全身状態,PVTTの有無,およびTAEされる非癌部肝組織の量と残肝予備能の関係で決定される.決して腫瘍進展度のみで決定されるものではない.
●HCCの予後向上には,①腫瘍進展の阻止,②残肝予備能低下の防止,③胃・食道静脈瘤の破裂の防止,の3事項がバランスよくコントロールされることが肝要である.
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