Japanese
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特集 肝癌治療の最新ストラテジー
肝動脈塞栓療法(TAE)
Transcatheter hepatic arterial embolization for hepatocellular carcinoma
島村 善行
1
,
石井 正則
1
,
永田 寿札
1
,
大谷 泉
1
,
小林 理一郎
1
,
山本 穣司
1
1千葉西病院外科
キーワード:
肝癌
,
TAE
,
集学的治療
,
滅量手術
Keyword:
肝癌
,
TAE
,
集学的治療
,
滅量手術
pp.325-330
発行日 1994年3月20日
Published Date 1994/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901501
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肝癌は肝硬変に多く合併し,かつ多発傾向にあるため,根治療法がとりにくい.そのため,各種治療法を加味した集学的治療が必要となる.それらの中で,TAEは適応範囲が最も広く,治療の中心的存在である.しかし,多施設共同研究での各種治療法の治療成績によると,肝機能の良好例では3cm以下,3個以下の腫瘍ではTAEは治療の第1選択としては不適切である.動脈血流が豊富で,十分に塞栓物質が取り込まれると.TAEの壊死率は高く,それ単独でも治療効果は十分なこともある.しかし,腫瘍径が5.0cm以上になると,1回のTAEではなかなか100%壊死にすることは困難である.このような巨大腫瘍に対しては,腫瘍を摘除し,腫瘍量を少なくしたあとにTAEを加えるという減量手術も有効となってくる.
以上,TAEは肝癌治療のストラテジーを立てる上で最も重要な位置にあり,肝癌を治療する者はこれに習熟すべきである.
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