今月の主題 皮膚科から内科医へのアドバイス
内科と皮膚科の境界領域
アレルギー性肉芽腫症(Churg-Strauss病)
北島 拓弥
1
1東京都立府中病院皮膚科
pp.669-671
発行日 1996年4月10日
Published Date 1996/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905043
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ポイント
●アレルギー性肉芽腫症は皮疹が多彩であり,下腿,足背,足趾,足底,手指に好発する.臨床的には喘息症状が先行し,末梢血液所見では好酸球増多をほぼ全例に認める.
●病理組織学的所見は,著明な好酸球浸潤を伴う壊死性血管炎と血管外肉芽腫を特徴とする.特徴的な病理学的所見が皮膚で認められないときは,他組織の生検が必要である.血管炎の所見がみられないときは,連続切片の作成が望ましい.
●鑑別すべき疾患としては,結節性動脈周囲炎,好酸球増多症候群,Wegener肉芽腫症がある.
●治療としては,ステロイド療法や免疫抑制剤が有効である.
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